
こんにちには。
くるまかいとり村
村長です。
今回はなぜディーラーの下取りが安いかをお話しします。[/char]
ディーラーでの『下取り査定は安い』というのが『常識』

あとで知ったんだけど、ディーラーの下取りでだいぶ損してました。
新車を買うとき、あなたは今乗っている車をどうしますか?
新車を買おうと自動車ディーラーに行くと、次に買う新車の見積もりと同時に
「今のお車はどうされますか?下取りの査定を致しましょうか?」
と必ず言われると思います。
最近ではインターネットなどの口コミによって
下取り査定=査定額が低い
とうのは常識になってきていて、逆に中古車を買おうと探していると、
自動車ディーラー系中古車店舗では
当店の下取り車につき特価車!
なんて、「仕入れが安いから中古車の販売価格も安い。」
と、ディーラー下取りが他の買取査定よりも安いとアピールしているようなディーラーもあります。
ディーラーの本職は新車を売ること

やっぱり餅は餅屋、買取は買取専門業者だったんですね。
なぜディーラーは買い取り専門業者と競争して車を買取らないのでしょうか?
まずその理由として一番大きな意味を持つのが、ディーラーとっての商売は
新車を売ることだからです。
ディーラーは新車さえ売れるのであれば、下取り車が買取られなくても全く問題ないのです。
メインでしている商売そっちのけで車買取、転売ビジネスに力を入れる必要はありません。
そして、ディーラーの下取り査定金額が安く見積もられる理由がもう一つあります。
その理由とは
新車を早く購入してもらえるように促す為です。
ディーラーはお客にリピートしてほしい
自動車は1度買うと、ポンポン買い換えるようなものではありませんよね?
でも売り手のディーラーとしてはポンポン乗り換えて欲しいんです。
その為、同じ車でも『マイナーチェンジ』といって改良を加えたり、デザインを少し変えてモデルチェンジします。
そうなってくると、新車で車を買った人も、古さを感じたりして

乗り換えたいな~
なんて考えはじめます。そして、そのきっかけになりやすいのが車検です。
特に2回目の車検の時です。
今は自動車ディーラーであってもお客の囲い込みは非常に重要です。
例えばトヨタのお店でも、トヨタ店、ネッツ店、カローラ店、トヨペット店と販売チャネルがあり、それぞれが販売を競っています。その上、お店を経営している会社が違ってくると、A社のトヨタ店とB社のトヨタ店とここでもまた競争がおきます。
こういったことから最近、新車購入時にはお得な整備サービスパックプラン(メンテナンスパッケージ)が用意されています。
オイル交換、法定点検、各種無料チェック、そして車検費用までがお得な金額になっています。
しかも新車購入時の金利の安いローンに組み込めちゃうんです。
こうしておけば、まずお客に逃げられることはありません。
でもこういったサービスパックは2回目の車検まで。
つまり5年までしか用意されていません。
そうです。ディーラーとしてはここらへんでリピート購入をしてほしいんです。
そのきっかけが2回目の車検というわけです。
それまでに点検などで来店してもらっておいて、次の新しい車をちらつかせ、興味をひかせるわけです。
2回目の車検を前にすると5年近く乗ってきた車にちょっと飽き始め、サービスパックプラン(メンテナンスパッケージ)が期限切れになって故障や高額な部品交換が不安になって、いっそ乗り換えを考える頃でしょう。
で、お客はディーラーの担当者につい聞いちゃいます。

今、この車から乗り換えたら、いくらぐらいになるのかな?
乗り換えたほうが得なのかな?
こう聞かれると、ディーラーは待ってましたとばかりに
「では、整備している間に下取りの査定もしてみますね。」
といって査定をしてくれるでしょう。
しかし、実はディーラーでの買取査定方法は買取専門業者とは違うのです。
ディーラーと買取り業者との査定の違い

みんな同じ方法で査定しているわけではないの?
買取り専門業者は業者向けオークションでの平均相場を見て、儲けが出せるように買取査定をします。
業者向けオークションには海外への輸出も考えて入札する人もいますから、日本では金額がつかないような車でも入札が入り、価格は上がります。
しかし、ディーラーが査定をする場合は JAAI(日本自動車査定協会)という一般社団法人が発行するイエローブックという国内中古車の卸売り価格を予想したガイドブックがあって、それを参考に査定をします。
だいたいこのガイドブックで査定額を調べると、5年で新車価格の半分ぐらいになっています。
そして、10年でだいたい値段がつかないようになっています。
この10年で査定ゼロ、平均的な走行距離が1年で1万キロだから10万キロで査定ゼロ。
というディーラー査定の常識が世間ではまかり通っているのです。
なぜ、この常識がまかり通ってしまっているかといえば、それは普段の対応の違いでしょう。
あれだけ懇切丁寧な対応をしているディーラーがお客を損させるような買取をするはずがない。
というイメージです。
(逆に今のところ中古車業界のイメージはあまりよくありませんね。)
イメージだけの問題です。
もちろん、ディーラーはお客から安く車を仕入れて、高値で販売し、儲けようという考えではありません。
実際、安く仕入れた車は系列店で安く販売されたり、お店の代車となっていることが多いです。
早く売らないと査定がゼロになりますよ

そうそう。僕もこれ言われましたよ。
では何のためにディーラーは下取り金額を安く査定するのでしょう?
これは先程、ご説明した10年で査定ゼロという点がポイントです。
ディーラーの目的は5年で新しい車に乗り換えてもらう事です。
なので、5年目までは業者オークションの平均価格と比べても、その差は大きくなりすぎません。
しかし、それ以降になると、業者オークションでの取引値と比べて一気に差が拡がり始めます。
そして、
「これ以上買い替えを先延ばしにすると、どんどん価格が下がって査定がゼロになってしまいますよ。」
「今、下取り査定がある程度ついているうちに乗り換える方がお得で賢い乗り方ですよ。」
と買い替えを促します。
これが、新車を売るためのマニュアルなのです。
破ってはいけない新車業界のマニュアル

結局は新車販売業界の都合で査定が安くなっていたんだね。
マニュアルなので、基本的に新車販売店はこれに沿って販売を促進します。
足並みそろえてみんなで守っているのに、高価買取を誰かがし始めて、常識が崩れてしまうと、メーカーや、ディーラーの思惑が総崩れになってしまうわけです。
なので、ディーラーの担当者は勝手にこのルールを崩すわけにいかないのです。
さらにいうとこのルール以外の査定方法は知らされていないのです。
なのでちょっと知識や経験のある担当者であれば
「おそらく、このお車でしたらウチで下取りするよりもほかで買取してもらう方が高く買取ってもらえますよ。」
「知り合いの中古車屋さんを内緒でご紹介します。」
と言ってくる人さえいます。
結論、ディーラーでの下取り査定は高くならない

初めに知っていればもう一つ上のグレードが買えたのに・・・(涙)
こういった理由から、ディーラーでの下取りはそもそも査定方法が違うため高額な査定というのは期待できません。
「下取り価格がつけられない分、新車の価格を値引きします。」
といった対応をディーラーがする場合もありますが、まずはディーラー以外での買取価格の基準が必要と言えるでしょう。
値引きしてもらうにしてもどれくらいが妥当なのかを知っておく必要があるからです。
その為には事前に買取での査定を依頼しておきましょう。
ディーラーにとっては車さえ買ってもらえれば大満足なので、下取りに出さないことに引け目を感じる必要は全くありません。
ディーラーの担当者も下取り車が買えなかったからといって業務成績が下がることはありません。
また、ディーラーで買取ってもらう理由として多く上がるのが、納車までの車が必要という理由でしょう。
うまく交渉すれば、買取り業者でも
納車まで買取った車の引き上げを待ってくれたり、
新しい車の購入先であるディーラーによっては
代車を用意してくれる
ところも多いので、まずは相談してみるのが良いと思います。
以上、業界のシステムの都合によって損をしてまわないように、使えるサービスは遠慮なく上手く活用していきましょう。

次は絶対に一括買取査定にお願いしようっと!
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